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JRA-VANについて(2004.8.30)

 最初に断っておきたい。以下に書くことは私の推定であり、事実とは必ずしもあっている保証はない。

 今回、JRA-VANが従来のデータ配信からDATA-LABというサービスに切り替え、それに伴って従来のデータ配信を打ち切ろうとしている。この背景には次のようなことがあるのではないかと思っている。
 最も、重要な背景は、JRA-VANのデータ配信事業が赤字であるということである(あくまで推定)。
 データ作成、維持、データ配信などのコストに、売り上げが追いつかないのだ!!
 その背景にはJRA本体の売り上げの低下がある。
JRA-VAN発足当時において、今より、データ配信による売り上げが多かったはずはない。その分、JRAからそれなりの補填があったのではないだろうか?
 そこで、何とか事業は維持してきたのだが、JRA本体の売り上げの低下により、JRAから補填(補助金)の打ち切り(または減額)を言い渡された(推定ですよ・・)。 そこで何とか売り上げ向上、コストダウンを考えなくてはならなくなったのではないか?
 JRA−VANは考えた・・・・。なぜ売り上げが上がらないのか?
 考え出された要因は以下のものではなかっただろうか?
 a:強力なライバルがいる。
 b:データを不正に横流しされている(無料で配布されている)。
 c:データ解析が難しい。
 d:値段が高い
一つづつ考えてみたい
 aの強力なライバルとは競馬道OnLine(KOL)のデータである。値段はほぼ同等だが、KOLは競馬ブックと提携しているため、調教情報、レース前、レース後のコメント、さらには有力予想家の予想までデータとして入っている。JRA-VANはJRAの公認データベースを詠っている以上、予想を載せるわけにはいかない(胴元が予想を載せたら大変だ)。しかし、競馬ファンはいらないデータなら捨てればよいだけで、データが多すぎて困ることはない。
それならば、JRA-VANだけに出せるデータがあるか?
ということになると・・・・・・・・・・・・・・・・、考えられないのである。つまり現行サービスのままでは、その内容において
KOLに絶対に勝てないのである。

 bに関しては、私は何もわからない。しかし同じことはKOLにも言えるわけで、JRA-VANだけの不利益項目ではない。

 cに関しては、初心者をより取り込みやすくするには、簡単にデータ解析が行えたほうが良い。新しいユーザーを増やすのに、 その困難さが、障害となっていることには間違いないと思う。

 dも同様である。まじめにやると年間5万円くらいのデータ費用はかかる。よほど好きな人ではないとこのコストは払えない。

これらのことを考えた上で、JRA−VANが解決策として出した答えがData-Labという方式である。
aに関しては、内容に関しては、どうにもならないと諦めた。
bに関しては、対策になる。
cに関しても、効果がある。
dに関しても、月定額約2000円とすることで、半値以下の値下げである。aに関しても価格面では多いに優位に立てると考えたのではないだろうか?

しかしData-Labに変更することによる、マイナス要因は
独自解析を行っている人に対し、独自解析を不可能にしてしまう ということである。

この位の事は十分議論されたのだろう(多分)。

 さて、昨年末くらいにData-Labの発表があり、今年の4月から実施されました。
 当初は、Data-Lab発表とともに、無料CDの受付を行い、それなりの応募があったはずです。
 しかし、4月から実施を始めたが、思ったようにData-Labに入会する人が増えない。(推定ですよ)
 そこで、JRA-VANは、従来サービスを行っているためだろうと考え、従来サービスを停止する予定であることを
HPで伝える。
 この伝え方が非常に微妙で、会員にメールで知らせたり(メールアドレスを知っているはずなのに)、HPのトップページでは公表せず、掲示板の返答として、それとなく匂わす。
 そうすると、それを知った独自解析を行っている人から猛反対の掲示板への書き込みや、メールが来るようになる。
 だから未だに、何月何日に辞めますとは言えない。
 なぜなら従来データの会員が思ったように減少しないからであり、data-Labの会員が思ったように増えないからである。

ーーーーーーーここまでが現在ーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーこれからーーーーーーーーーーーーーーーーー
 従来データの配信を停止すると、独自解析を行っている顧客は逃す。この顧客はJRA-VAN発足時からの客が多く、既に数十万円はデータ量として支払っているはずである。
 しかし、これらの人を相手にしていただけでは儲からない。
 Data-Labで新しい顧客を増やそうと期待しているとは思いますが、この分野、よほど好きではないと、安定顧客にはなりません。まして独自データの構築が不可能なフォーマットでどうやって、続けることが出来るでしょうか?

 でも、JRA-VANももう後戻りは出来ないでしょう。なぜなら、従来データのまま続けても、ジリ貧なことは判りきっているからです。ですから、近いうちに最後の手として、大々的に従来データの廃止を宣言するでしょう(メールか、HPのトップで)。
 そうすると、従来データを利用していた人が、Data-Labに移行する人、KOLに移行する人、その他の手を考える人、競馬を辞める人に分かれると思います。その比率が問題ですが、個人的意見としては3:3:2:2位になるのではないでしょうか?
 つまりJRA-VANは顧客を半分以下に落とします。
このうちKOLに移行する人、その他の手を考えれ人は、JRA-VANが従来データを停止すること(時期未定)を知ったときから、既に手を打つているはずです。(私もその一人です)

ーーーーーーーーーーーーー近未来ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
JRA-VANは最大の失敗をしてしまいました。もう取り返しはつきません。
いま、従来データの取り止めを撤回しても、KOLなどに移行することを検討している人を引き止めることは出来ません。
さらにData-Labサービスをやめることも出来ないので、 事業体質は悪化するだけです。

ちなみにJRA-VANを運営しているターフメディアシステムという会社の平成15年度の売り上げは44.67億円、従業員数は39人です。JRA-VANだけの会社ではなく電話投票の管理なども行っているの断言は出来ませんが、少なくとも従来データの打ち切りを行った年から、売り上げが減少すると思っています。

 
ーーーーーーーではどうすれば良かったか?-------------------------------
JRA-VANはどうすれば良かったのでしょう。
まず、このデータ提供と言うサービスだけで儲けようという姿勢が間違っていました。
だから、民間のKOLに出し抜かれたのです。
JRA-VANのデータは、本来JRAの売り上げ向上に貢献するはずですから、無料にするか、民間が競合しないレベルまで低料金にしておくべきだったのです。JRA-VANがなかったら、JRAの売り上げは現在より絶対に下がっているはずです。それをJRAに強く主張するべきでした。そうでなければデータ配信事業はJRAに戻せばよいのです。レースプログラムは無料で配布しています。それよりJRA-VANのデータ配信がコストがかかるとは思えません。

 有料で配布した以上、上記以外の方法で、改善案を打ち出すなら、JRA公認でなければ出来ないことをするべきでした。 
 たとえば、競馬場の指定席の予約を席番指定までして可能にする特典を用意するとか・・・・。
 PATと連動し、オッズ投票が出来るようにするとか(一部ソフトを使用すれば可能ですが)。
 オッズの時系列データ配信スピードをほぼリアルタイムに出来るようにするとか・・・。
 古い競馬データや、デビュー前の馬のデータなどを充実させるとか・・・


 
 
どちらにしても、もう手遅れですので この辺で・・・・・・。
今回の予想は、競馬の予想より自信がありますV(^^)。


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